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建築系職人2.0

町の便利なクロス屋さん公式ブログ。バージョンアップし続ける職人になるため道中記

第21回【コラム】コロナ対策

 対岸の火事だったはずが、またたく間に世界に飛び火しました。

 暗い話をするとキリがありませんが、発生当初の「正しく恐れる」のとおり、ウィルスというものを深く知ることが大事ですよね。

 仕事ができなくなったり、雇いどめを受けたひともいるようです。さいわい、わたしは仕事が切れることなく、いまのところふだんどおりの日々です。仕事をいただけるお客さんに感謝です。

 予防についてですが、現場仕事では、水道がつかえなかったりして、手洗いうがいの徹底には限界があります。

 「現場」とは、だれかの「住まい」になりますので、だれかの住まいにウィルスを残すことにもなります。

 そこで、こちらができる対応として、手すりやドアノブにスプレーをかけて消毒することです。

 室内では、換気ができない場合には超音波式噴霧器を持ち込み、次亜塩素酸水入りの水を使用します。

 これは、空気中のウィルスを消毒したり滅菌する作用があります。花粉症にも効くそうです。しかも、人体には無害です。

 このように、現時点で考えられる対策を講じることが、工事人としてのせめてもの取組みです。

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■次亜塩素酸水入りの噴霧器です。空間を殺菌します。かすかにプール消毒臭がしますが、個人的にはお気に入りです笑

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■消毒スプレー装備です。

 自覚症状がなくても他人に伝染してしまう、だれもが「運び屋」になりうるのが、コロナウィルス怖さです。ですから、自分自身がウイルスホルダーと想定して行動することが、感染爆発をふせげますよね。

 ちなみに、コロナよりも恐ろしいのは、鳥インフルエンザH5N1です。ウイルスが変異して人間に伝染った場合、致死率は驚異の50%といわれています。

 いまから100年くらい前にも、「スペイン風邪」が流行りました。これもインフルエンザです。

 感染者はなんと5億人。当時の世界人口の1/4です。死者数は数千万人といわれていますから、致死率は数%でしょうか。我われは、スペイン風邪に免疫で打ち勝った子孫なのです。

 とはいえ、じつはいまでも、インフルエンザが生じたことによって亡くなるかたは、毎年1万人はいますし、世界でも数十万人はいます。

 死者数だけみれば、結果的にはコロナよりもインフルエンザのほうが強力です。

 スタッフには、殺菌スプレーと次亜塩素酸水入りの噴霧器を持たせ、必要あらば使用させます。

 また、免疫力を高めるためにも、乳酸菌飲料や発酵食品を毎日摂り入れるように促しています。

 どのみち、インフルエンザは流行り続けますし、新たなウイルスも出現するといわれています。これが時流と考えて、このような対策をやり続けるしかありません。

 コロナウイルスには、はやく季節性インフルエンザに「降格」してもらいたいものですね。

 一日もはやく終息を願います。

第20回【コラム】室内に水たまり!?

 「雨が降ったあと、壁から水が漏れてきた」という案件があり、現地調査に行きました。わたしはクロス屋なのですが…。

 現場に行くと、部屋の隅の柱のふもとから、水が出ていたようです。水は入居者さんがふき取ったあとでした。

 現地調査の日は雨でした。ところが、漏れているはずの水は見当たりません。

 これはどうやら、多湿による結露現象だと思いました。室内は、洗濯物も干してあり、湿度が高かったのです。

 もし雨漏りによるものなら、外壁内部からの水ですので、かならず壁内部からカビが生えるのです。今回は、カビひとつありませんでした。

 さらに、後日の晴れの日にも、水たまりができることが確認されたのです。これはもう、結露しかありません。

 そこで、入居者さんには、なるべく換気を心がけるようにお願いしました。

 室内に水たまりができる現象は、科学的にはくわしく説明できませんが、結露しかないのです。

 換気といっても、じつはむずかしいのです。目的は部屋を乾燥させることですが、ほんとうに乾燥していれば、窓ガラスの水滴すらなくなるのです。

 窓を開けたからといっても、そうかんたんには結露はなくなりません。鉄筋コンクリートの建物は、頑丈なだけに保温効果もあります。ですから、マンションの結露はひどいのです。

 こうなると、除湿機をつけるしかありません。

 また、山のふもとや田んぼだった場所の家も、湿気がひどいこともあります。以前、こういう現場がありました。これも、除湿機でなんとかすることができます。

 ただし、ずっとつけっぱなしにしておかなくてはなりません。不憫ですが、いたしかたありません・・・。



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 次回の更新日は4/7です
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第18回【コラム】職人いわく「カネはいらん」

 むかし、ある建築系のブログで、職人を呼んで作業をしてもらおうとしたものの、段取りの問題でできずに職人は帰った・・・という内容の記事がありました。

 後日、その職人は、その日の日当の請求をしなかったそうです。「仕事をしていないのだから、カネは受け取らない」という職人の気概です。それに感動して、ブログを書いたと思われます。

 美談ですね。

 たしかに職人は、そういうところがあります。しかし、この話の問題点は、段取りの悪さにより、職人は日当を得られなかったという悲劇さなのですが。

 ちょっときびしくいうと、お金を請求してこなかったので、ホッとして意気揚々でブログを書いたのではないでしょうか。

 職人は損得勘定を抜きにしがちなので、あまり儲けれないのです。もちろん、本人もそれを自覚しており、またそれも生きかたなので、いいかもしれません。

 とはいえ、やはり儲けないと話になりません。家族がいるならなおさらです。なのに、段取りの悪さで泣く泣く帰った職人は、建前(という名の気概)を吐くことしかできません。それに感動してブログを書かれても、なんにもなりません。

 現場管理者には、こういうことがないようにしてもらいたいですよね。仕事をする側も、ちゃんと作業をして日当を得たいと思っているのですから。

 ちなみに、おおっぴらに「カネはいらん」と言う職人ほど、知人から借金し、取引先への不払いが多いように思います。まあ、お金を受けとらないのですから当然です。

 「世の中カネじゃない!」と、お金に振りまわされずに生きているつもりでも、結局それは、近親者に迷惑をかけて、日々お金に困ることになります。

 なにをするにも、お金は必要です。電気や水道、ガスにインターネットなど、インフラを利用しないと生きられない社会に属しているのですから、しょうがないですね。

 というわけで、「カネはいらん」と言う職人には、あまり近づかないほうが懸命です。取引先にも、そういう気質のひともいますが、だいたい破産しています。

 それもこれも、お金を受けとらないというクセがついているからです。つまり、貧乏神がとり憑いているのですね。

 職人のカッコいい生き様である「カネはいらん」は、かなり問題なのです。そんな職人についていく家族や弟子は、まず不幸になります。

 ですから、ついて行くなら、セコい業者が一番です。わたしの経験上、セコいひとほど不払いはなく、「カネはいらん」ひとや「カネカネ言うな!」と怒るひとほどずさんです。



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 次回の更新日は3/14です
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第13回【コラム】ストレスフリーな仕事!?

 とある金曜日の夕方。居酒屋に入って席にすわると、となりにはサラリーマンらしきグループがいました。話し声が聞こえてきます。

「部長はわかっとらんよ」

 日本の脚本家の9割は描くであろう、居酒屋でのサラリーマンのセリフです。典型的なグチなので、すこし感動しました。

 同時に、居酒屋はやっぱり必要な存在なんだなと思いました。仕事においてのストレスを、発散しないといけないのですね。

 その点、工事屋は彼らからくらべてストレスフリーといえます。クロス屋もそうです。

 張替えの現場では、まずクロスをはがします。このはがす行為は破壊行動なのです。ですから、スッキリするのです。

 究極的なのが、解体屋です。ショベルカーで建物を破壊します。あれはやってみたいですね。

 大工も解体をします。室内のものをバールで破壊します。肉体労働の極致ですが、ストレス発散度は、かなりのものです。

 イヤなことがあれば、それを思い出しながらバールやハンマーを振り下ろすのです。考えただけで、気持ちよさそうです。

 職人本人は、あまり意識していないかもしれませんが、知らず知らずのうちにストレスフリーの「恩恵」を受けていると思われます。

 北野武監督「アウトレイジシリーズ」に出演した西田敏行氏は、撮影中は体の調子がよかったそうです。

 病院でなにがしの数値をはかると、普段より改善していたといいます。

 その理由は、セリフです。「なんじゃいボケぇ」「ぶち殺すぞぉ」などの普段使わないキツい言葉を怒鳴ることで、ストレスが発散されたというのです。

 ですから、サラリーマンの居酒屋での「部長ぶっ殺す」などのグチは、必要なわけです。

 世の中はストレスだらけですから、自分なりのストレス解消法をみつけておくことが重要ですね。

 ちなみにわたしのストレス解消法は、ゲームと映画です。しかも、ゲームも映画も、セコく何回も繰り返してプレイしたり観たりします笑



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 次回の更新日は1/28です
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第9回【コラム】100%の力を出して仕事をしてはいけない

 聞き捨てならない話ですが、職人はフルパワーで仕事に臨んではいけないのです。

 基本的に職人は、よい仕上げを目指します。しかし、リフォーム工事ともなると、よい仕上がりにならないときがあります。

 古い下地に新規の仕様をくわえるのですから、よくなるわけはないのです。それが、下地不良でクレームになることがあります。

 下地を造るのは大工です。大工も大工で、できることはしています。しかし、最終仕上げのクロス工事で、やっぱり下地不良というわけで、クレームになるのです。

 下地不良なのは、できるかぎりのことをしたクロス屋の責任ではありません。

 ですが、顧客からのクレームは、対応せざるをえません。それで、クレームとしてクロスを張替えることにより、顧客に対する誠意を見せるわけです。

 張替えて下地不良が改善するかどうかはべつとして、とにかく張替えです。しかも、材料費は職人持ちという理不尽極まりない話です。

 わたしも、こういう理不尽さを何回も経験しました。クロス工事において、こういう事例は数多くあります。

 よい仕上がりのために全身全霊をかけた結果、構造上仕方なしのクレームで、材料費を払わされ、再度の工事はもちろんタダ働きになるわけです。一回目の工事費はもらえたとしても、結局は赤字です。これほど惨めで屈辱的なことはありません。

 職人がブチ切れて、クレームをなおしにいかないこともありますが、それは、こういうことを経験していた可能性があります。

 職人に逃げられる内装屋や工務店は、このことを理解しないといけません。これを解決するには、内装屋や工務店などの管理者の経験や国語力がモノを言います。

 クレームの多くは下地の問題ですから、下地が出ざるを得ない構造上の仕組みを、きちんと顧客に伝えられればいいのです。それを、顧客に最初に伝えることです。

 「下地処理はいたしますが、どうしても下地の不陸が露出する可能性があります」とでも言えば、ほとんどの顧客は納得してくれるはずです。

 納得してくれることが、一番重要です。後で説明でもしたら、言いわけみたいになり、顧客に「なんでいまごろそんなことを言うの?」と、よけい怒らせることにもなります。

 そういう説明もしないで、事後処理的に「クロス屋が悪い」としてクレームを出して張替えさせ、「誠意は見せます」となるのです。

 そんな、惨めと屈辱の毎日では、気が狂います。つまり職人には、「かばってくれる管理者」が必要なのです。

 顧客にきちんと説明できる経験と国語力を持つ管理者が必要なのです。しかし、残念ながら、あまりいないように思います。

 そういうことまで考えると、なんらかのクレームがあることを前提として、現場に臨むべきです。ですから、毎回100%の力を出すのは、無謀とも思えるのです。 

 逆にいえば、しっかりしている管理者の現場なら、100%の力を惜しみなく発揮する価値があるということです。とはいえ、やはり全身全霊で挑むのはリスクです。

 100%の力を出さないなら、どうすればいいのかというと、70%くらいの力を出すのがベストです。

 残りの30%は、またなおしに来るつもりでいればいいのです。そうすれば、いざクレームが来ても「ま、70%の力しか出していないからね」と、自分に言いわけができて自分を護れるのです。

 職人の仕事は、自分の分身のようになります。それをダメ出しされたら、自分自身が否定された気持ちになり、死ぬしかないような気持ちになるのです。

 全身全霊で仕事をするべき職業は、年俸何億も稼ぐスポーツ選手だけかもしれません。

 とはいえ、70%ともなると、手抜き感は否めません…まあ、顧客に「70%の仕事をしますから」なんて言うことはないのですが…。しかし、こう考えてはどうでしょう。

 ドラゴンボールの孫悟空は、70%の力でも余裕でヤムチャはおろかフリーザをも倒せるはずです。ポテンシャルの差が重要です。つまり、孫悟空のように、自分自身をかぎりなく成長させればいいのです。

 職人の成長とは、技術力向上もそのひとつです。自分の70%の技術力が、他人の100%の力であり、ハイクオリティーの仕事であればいいのです。

 技術力をパーセンテージであらわすのはむずかしいですが、大事なことは、職人としてやっていくための、クレームに対する精神のコントロールです。

 毎回100%の力でやっている職人は、クレームがあっても対応してくれません。プライドが許さず、「ウチはそんな仕事はしてない」とかあれこれ言いわけをするものです。なおすことが屈辱で、それが耐えられないのです。

 すると、内装屋や工務店は、あきらめて職人を変えるのです。皮肉なことに、技術力がある職人ほど、仕事をなくす傾向にあります。その多くは、プライドゆえのものです。さらに悪いことに、仕事を選んだりもします。

 職人は単純ゆえに、すぐ有頂天になります。ですから、技術力がある職人ほど、やっかいな人間はいません。それでも使いこなすのが、すぐれた管理者というわけです。

 一番いい職人は、技術力は普通で、クレームでもイヤな顔ひとつせずに来てくれる職人です。

 そういう職人なら、たくさん仕事をふりたいと思うはずです。もちろん、技術力が高くて、クレームでもすぐに来てくれる職人が最高…ということになります。

 そんな、すこし気を抜いて仕事をする…これが最良です。たとえ気を抜いた仕事でも、クオリティーが申し分なければいいのです。

 これなら、日々を穏やかに余裕を持って仕事に臨めます。わたしは、そこを目指しているのです。



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 次回の更新日は12/14です
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第7回【コラム】職人のセンス

 自宅のバスルームの蛇口から水漏れがあったので、大家さんにお願いしてなおしてもらいました。

 現場に来たのは年配のひとでした。なおしたというので確認してみると、なんとシャワーヘッドだけの交換をしていたのです。

 水漏れは蛇口のひねるところの問題なのですが、そこはつつかずなのです。案の定、水漏れはなおっていません。

 その年配のひとは、多少器用になんでもできるひとのようで、職人ではないことがわかります。

 連絡を任せたウチの者の言いかたも悪いのです。「シャワーからポタポタ水が漏れます」と、そのままを伝えていたのです。ですから、シャワーヘッドだけを交換したのです。

 もっとも、本職なら、シャワーヘッドの問題ではないことが、すぐにわかるはずですが…。ちなみに、わたしもすぐにわかりました。

 もう一回なおしに来てもらいました。するとなんと、またシャワーヘッドだけを交換していたのです。

 また大家さんに事情を説明すると、やっとプロが来てくれたのです。それで、本体ごと取り換えてくれて、ちゃんとなおったというわけです。

 ウチの者によると、わたしが言ったように本体の問題であると言い、テキパキと作業して、さらに、浴室内の壁が浮いていた部分をついでになおしてくれたのです。

 ウチの者も関心していました。しかし、その仕上げを見るかぎり、わたしからすれば「中の下」の職人です。

 なぜなら、浴室内の壁はパネルで、そのスキマを防水のコーキングをしてくれてたのですが、古いコーキングを残したまま上からコーキングをしていたのです。

 さらに、蛇口使用の説明シールが、若干斜めに貼られていたのです。まあ、どちらも機能を果たしているので、問題はないのですが。

 そういうことを気にする人と気にしない人がいます。じつは、このちがいがセンスです。

 「コーキングは打っておけばいい」「シールは貼っておけばいい」という感覚は、素人のはずです。職人はプロですから、さらに上の感覚であるべきです。

 もっとも、コーキングはサービス工事なので、適当でいいかもしれません。とはいえ、古いコーキングのカットは、浴室内だけにかんたんにできるはずですが…。

 おそらくこの職人は、たとえ工賃をもらっても、同様の仕事をするはずです。「タダだから、古いコーキングをカットしなかった」なんて打算的なことを考えるなら、初めからサービス工事などしないはずだからです。

 センスがあると、そういうところまで気にして、きちんとするようになります。細かいところまで気くばりできれば、気の利いたモノになり、その積み重ねが、つねに完成度の高い仕上げになるわけです。

 このセンスだけは、生まれ持ってのものといっていいです。もちろん、センスは磨くことができるのですが、そもそも職人は、自分は最高の技術力を持つ職人だと思っています。

 そういう職人は、だいたいパチスロによく行きます。そのような人間に、「自分磨き」ができるとは思えません。「もっとうまくなりたい」と思う職人こそ、つねによくしようと考えて仕事をしています。

 ちなみに、パチスロに行くのは仕事の反動からです。仕事に対する精神力が一杯一杯の証拠なのです。「もっとうまくなりたい」と思う心は、じつはのびしろがあるということなのです。

 ただでさえストレスだらけの仕事を、もっとよくしようと努力をする…こういうことができる人間が、センスがあるということかもしれませんね。俗にいう、「意識高い系」でしょうか。

 ですから、生まれ持ってのセンスが、そのまま職人としてのポテンシャルというわけです。上手い職人は上手いまま、下手な職人は下手なまま…というわけです。

 わたしも、上手い職人をめざして、日々精進しているつもりです。意識高い系を意識しています笑


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 次回の更新日は11/28です
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第5回【コラム】クロス貼りはどうやったら上達するか

 むかし、ドラえもんの作者の藤子・F・不二雄に、漫画家志望のひとがたずねました。

 「どうやったら漫画がうまくなりますか」

 「漫画を描き続けなさい」

 巨匠の答えはそれでした。

 クロスも、貼り続ければうまくなります。

 いまはYouTubeがあるので、それを手本にして貼ればいいのです。

 さて問題は、職人でも上手い下手がいることです。

 手先が器用かどうかもありますが、もっと大事なことは、根気です。

 柄物クロスを除くクロスのクレームは、ひとつしかありません。それは、表面に黒い部分がないかどうかです。

 黒い部分とは、汚れやスキマです。白いクロスの場合、表面は白のはずなのです。デコボコによる影も、黒になります。

 表面に黒があると目立ちます。それがクレームというわけです。

 黒をなくすなら、スキマならコーキング、ジョイントならその対策、デコボコなら下地処理が必要です。
 
 それらの対策をコツコツやれば、クレームのない仕上がりというわけです。

 ちなみに、手先が器用というのは、コツコツした作業を苦もなくできるひとのことをいいます。つまり、根気が最初から備わっているのです。

 「オレは不器用だから」と言うひとがいますが、手作業においての根気がないだけです。

 もし、ガンダムのプラモデルをきれいに完成させたら1億円もらえるとしたら、だれもが根気よく作業に取り組むはずです。

 根気があるひとは、たとえ1億円もらえなくても、何かしらのやりがいを自分で見つけて、取り組むことができるのです。

 そういう根気をもとに、よい仕上がりを目指せる人間が、上手な職人です。

 ですから、上手な職人は、だいたい暗い人間です。コツコツチマチマやるからです。

 いかに自分に根気を持たせるかが、職人としての分水嶺です。



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 次回の更新日は11/7です
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第3回【コラム】クロスは「はがす」か「めくる」か

 地方や親方によって、呼び方がちがいますね。関西圏では「めくる」を使うようです。

 どちらが正しいのかは、じつはどうでもいいことなのです。通じればいいのですから。しかしここは、厳密な意味を考えてみます。

 国語辞典で意味をしらべると、クロスは「はがす」です。「はがす」は取り去るという意味です。「シールをはがす」でわかるとおりです。

 古いクロスを取り去って、新しいクロスを貼る…ということです。

 「めくる」は「ページをめくる」「布団をめくる」というように、「めくればもどせる」という一時的な状態をしめすニュアンが強いです。「取り去る」というニュアンスではありません。

 小学生男子による「スカートめくり」もあります。「スカートはがし」ではありませんよね。それは変態行動になります。

 この2つの言葉は、作業工程でもあります。「めくって」「はがす」ですよね。つまり、取っ掛かりとその後…という感じです。

 そういうことを考えれば、「めくり」も「はがす」もまちがいではないことになりますね。



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 次回の更新日は10/14です
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第1回【コラム】日本にクロス屋は何人いるのか?

 先日、国内のフリーランス人口は300万人とのニュースがありました。いわゆる自営業者や一人親方です。そのうち、1位は建設業で43万人です。

 この43万人の中に、われわれクロス屋がいます。ではその中に、クロス屋は何人いるのでしょうか。

 これは、むかしから気になるところでした。こういうニュースが出たので、クロス屋は何人いるのかを独自で計算してみました。

 建設業と呼ばれる職業は、全部で29種類あります。その中でフリーランスとして働ける職種は、クロス屋も含め、大工、電気屋、設備屋、塗装屋といったところでしょうか。

 また、車1台に仕事道具をつめ込むことができる…といったこともポイントです。内装系の職人に多く見られます。

 外装系は、鳶職や土木工事がおもです。彼らは足場やトラックを複数用意しておかなくてはならず、とても自営業ではまかないきれません。

 つまり、仕事の規模のちがいで、自営業(一人親方)か従業員を抱える会社とわかれるといっていいかもしれません。

 内装系のみならず、外装系でもフリーランスの職人はいるでしょうから、ざっと10種類はいると考えます。そうなると、クロス屋さんは全国に43000人はいると推測できます。

 それを人口比率に落としてみると、東京都に4700人おり、大阪府には3000人、広島県には960人がいると計算されます。

 ただこの数字には、床職人と内装屋も含まれます。それも考慮してクロス屋、床職人、内装屋の3で割ると、クロス屋は日本で14000人がおり、東京都には1500人、大阪府に1000人、広島県に300人ものクロス屋がいることになります。

 多いのか少ないのかわかりませんね(笑)

 全国の工務店は16万社あるとのことらしいので、それに対してクロス屋と床職人、内装屋と合わせて43000人というのも、すこしは納得できそうな数字ですね。

 ※43000人という数字は独自に予想したものです。


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次回の更新日は9/28です
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インテリアこうち

Author:インテリアこうち
2001年からフリーランスの内装職人。2005年に「町の便利なクロス屋さん」を開設。

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